軟部外科

2 子宮蓄膿症および卵巣腫瘍摘出手術

子宮蓄膿症および卵巣腫瘍摘出手術

子宮蓄膿症とはホルモンのバランスが崩れることで子宮内膜が変化し、子宮に細菌感染が起こり膿が溜まってしまう病気です。特に高齢の出産を経験していない雌犬に多く発生します。猫がこの病気になることは稀です。

子宮蓄膿症には、膣から排膿がみられる開放型子宮蓄膿症と排膿がみられない閉鎖型子宮蓄膿症があり、閉鎖型の方が重症化しやすいです。症状は食欲低下、発熱、嘔吐など非特異的です。子宮蓄膿症は来院された時には重篤な状態であることが多く、命を落としてしまうこともある病気です。

治療法は、外科的に子宮卵巣摘出術を行うのが最も一般的で推奨されています。繁殖を望まれる場合や外科手術に抵抗がある場合にはプロスタグランジン製剤や抗生剤などによる内科的な治療を行うことになります。

 

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子宮蓄膿症および卵巣嚢腫

黄色の液体がたまっている袋は卵巣になります。正常では1センチぐらいの大きさで、液体はたまっていません。
ソーセージ状のものは膿がたまった子宮になります。正常では1センチぐらいの太さです。 右の写真は子宮内の液体を採取したものです。膿性の液体が採取されました。