循環器科

2 心雑音について

心雑音とは、聴診器により心臓の音を聴診して、心臓の音に雑音が混じる現象です。
心雑音の聴取が可能な場合は、その音量や発生部位を評価する必要があります。何処の部分からどのくらいの音量の雑音か です。
心雑音の音量の評価はLevineの分類が用いられています。

グレード 基準
Ⅰ度 元も微弱な心雑音で、注意深く聴診しないと聴取できない
Ⅱ度 聴診器を胸壁にあてた時にすぐに聴取できる小さな心雑音
Ⅲ度 振戦(スリル)を伴わない中等度の心雑音
Ⅳ度 高度の心雑音で振戦(スリル)を触知できる
Ⅴ度 非常に大きな心雑音だが胸壁から聴診器を離すと聴取できない
Ⅵ度 非常に大きな心雑音で聴診器を胸壁から離しても聴取できる

グレードⅢ以上になると循環状態に影響が出ると考えられています。

 

心臓には4つの弁があり、それぞれの弁の聴取部位が下の画像になります。

T:三尖弁 P:肺動脈弁 A:大動脈弁 M:僧帽弁