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子宮蓄膿症とはホルモンのバランスが崩れることで子宮内膜が変化し、子宮に細菌感染が起こり膿が溜まってしまう病気です。特に高齢の出産を経験していない雌犬に多く発生します。猫がこの病気になることは稀です。
子宮蓄膿症には、膣から排膿がみられる開放型子宮蓄膿症と排膿がみられない閉鎖型子宮蓄膿症があり、閉鎖型の方が重症化しやすいです。症状は元気食欲低下、発熱、嘔吐など非特異的です。子宮蓄膿症は来院された時には重篤な状態であることが多く、命を落としてしまうこともある病気です。
治療法は、外科的に子宮卵巣摘出術を行うのが最も一般的で推奨されています。繁殖を望まれる場合や外科手術に抵抗がある場合にはプロスタグランジン製剤や抗生剤などによる内科的な治療を行うことになります。
膀胱結石は尿石が膀胱内にできたもので、ストラバイト結石(リン酸マグネシウムアンモニウム)やシュウ酸カルシウム結石が多く、他に尿酸、シスチンおよび混合結石がこれに続き見られます。
一部の結石は内科的に溶解することができますが、結石の種類がわからない場合、シュウ酸カルシウム結石や混合結石などは外科的な摘出が必要になります。
左の写真は、膀胱内から結石を摘出している写真です。下の丸い部分は切開された膀胱で、かん止で釣り上げられた白いものが結石です。
軟部組織肉腫は間葉系細胞(骨や結合組織など、上皮でない細胞)から発生する悪性腫瘍の総称です。具体的には線維肉腫、血管周皮腫、組織球肉腫、神経鞘腫、脂肪肉腫、滑膜肉腫などがあります。腫瘍の種類により転移のしやすさや発生しやすい場所も異なりますが、いずれも局所浸潤性が強く、発生した場所からどんどん広範囲に腫瘍が広がっていきます。
軟部組織肉腫は中高齢の犬猫に多く発生します。病因としては遺伝、外傷、猫ではワクチン接種などが知られています。
診断は、針吸引生検(細い針を腫瘍に刺して細胞を調べること)では細胞が採取され辛く、生検が必要なことが多いです。
治療のためには広範囲のマージン(腫瘍の周りの正常な組織)を含めた腫瘍の完全切除が必要になります。完全切除が不可能な場合は放射線療法を併用することもあります。転移が認められる場合は化学療法(抗癌剤)を行う事もありますが、あまり効果は高くありません。
左体側の皮下に10cmの腫瘤が認められ、生検検査で線維肉腫と診断されました。CT検査で腫瘍がどこまで浸潤しているかを確認し、摘出手術を行いました。
完全摘出が難しい手術ですが、完全摘出ができ完治しました。
脾臓は動物の左中腹部に位置する臓器で、免疫に関する細胞や血液を造ったり壊したりする機能をもちます。脾臓の腫瘤(できもの)には、悪性腫瘍、良性腫瘍、腫瘍以外など様々なものがあります。ここでは代表的なものをいくつか紹介します
血管肉腫
血管肉腫は高齢の犬に発生しやすい、非常に悪性度の高い腫瘍です。腫瘍からの出血による貧血、元気消失、腫瘍そのものによる腹囲膨満が起こりやすい症状です。広範囲に転移を起こしやすい腫瘍で、特に肝臓や心臓に転移が見られます。
外科手術で脾臓を摘出することが最も有効な治療法ですが、転移している場合には化学療法(抗癌剤)を行うこともあります。
リンパ腫
リンパ腫は、造血器系の腫瘍の転移として脾臓に認められることもありますし、脾臓に限局して認められることもあります。化学療法(抗癌剤)が第一選択治療となりますが、外科手術をすることもあります。
肥満細胞腫
脾臓の肥満細胞腫は猫に起こりやすい悪性腫瘍です。針吸引生検(細い針を腫瘍に刺して細胞を調べること)で診断することができます。腫瘍が脾臓に限局している場合は外科手術が適応となりますが、他の臓器や皮膚にも認められる場合には化学療法(抗癌剤)を行います。
血腫、結節性過形成
腫瘍性病変ではなく、老齢性の変化などで脾臓に腫瘤が出来る事もあります。転移などの可能性はありませんが、出血を起こし、命に係わることもあるので外科手術が適応となります。
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第一種動物取扱業登録証
(有)ブライト動物病院
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保管17東京都保第003968号
登録 平成25年5月15日
有効期間 平成35年5月14日
動物取扱責任者 小川 彰久